理不尽な世の中を蹴っ飛ばせ「三十の反撃」/ソン・ウォンピョン

読書

「自分は何者かになりたい」
「社会に何かを残したい」
「自分は他人とは違う。何かしら成し遂げられる」

そう思ったことはないですか?
”何か”は具体的にコレといったものがあるわけではないけど
何かをしたい。
しかし、夢では食ってはいけないのが現実で。

毎日会社に行って、上司からの嫌味を聞かされて。
同僚の八つ当たりを受けて、
コレやる意味あるの?な作業をさせられたり。
(自分の正しさが社会の正しさとは限らないのです)
食っていくために、仕方なく仕事する。

現状を打破したいけれども、どうやって
したらいいかわからない。

そんな悶々とした日常を送るあなたに、一歩踏み出す
勇気を与えてくれる本です。

こんな人におすすめ

主人公と同じような境遇にいる方には、
是非とも読んでいただきたいと思います。

では、どういう境遇なの?といいますと
下記のような感情を持っている方になります。

  • 自分の嫌いな奴(嫌がらせしてくる上司とか)に一泡吹かせてやりたい。
  • 自分のしたいことがあるけど、社会に認めてもらえない。
    なので、社会に強い怒りを感じている。
  • 現状(食うために仕事してるけど、正社員になれず仕方なく
    非正規で仕事している状況など)から脱却したい。
    でも、どう脱却すればいいのかわからない。

どれかしら当てはまりませんか??

あなたには守るべきものはありますか?

主人公に近い人間関係(弟、親友)は、ものすごく現実的。
ある意味「社会ってこんなもんだよね」って割切っていて
自分に対しても、他人に対しても過剰な期待をしていない。

どこかフワフワしている主人公とは
住む世界が全く違うのです。

ストーリーから脱線しますが、私は主人公の親友(一児の母)の
一言にものすごく共感しました。

ねえジへ、人がいつどうやって保守化するかわかる? はっきりした自分の財産ができた時だよ。

三十の反撃

ここでいう”財産”っていうのは、お金
(現金や土地とか資産価値のある物)だけを指しているのではなく
自分の子供だったり(主人公の親友はコレ)、会社の役職だったり
人によって変わってくると思います。

自分の守るべきもの(守りたいもの)が多くなればなるほど
身動きが取れにくい(保守化する)のは事実。

私も、子供の為に、退屈な仕事をしなくてはならないし(お金の為)
自分の時間を捨てて勉強教えたりもしなくてはならない
(自由な時間は減るよね)。

会社で役職がついてたり、そこそこの給料をもらっていると、
仕事を変えたくても難しいのではないでしょうか。
現職と同じパフォーマンスで、他社で同じ役職、同じ給料を
保証してくれる会社ってないですから。
(相当仕事が出来るなら別ですが)
そうなったとき、仕事が嫌になっても転職できるか?
自分のプライドを捨てて、役職なしでも他の会社に移れるか?
悩ましい状況です。

反対にそういった守るべきものがない主人公は
身軽な分、自由に動きやすいのです。
(なので、イロイロと行動に移すわけですが)

評価

面白度   ★★★★☆
共感度   ★★★★☆
おすすめ度 ★★★★☆

私もフワフワした人間なので、主人公には
めちゃめちゃ共感しました。(子供いるのに、、、)

主人公の弟や親友、女上司と同じ立場の自分としては
彼らの超現実的な発言も共感できます。

どのキャラクターにも感情移入できて
ストーリーにどっぷり浸かることができました。

そんな主人公がギュオクと出会うことによって
少しずつ自分の内面と向き合い、変わっていきます。

現状から一歩踏み出すと、良くも悪くも
世界が変わって見えてきます。
主人公と一緒に勇気を出してみませんか。

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アラフォー・共働きワーキングマザー(2児の母)。 趣味は読書と観劇。 本は小説、エッセイ、漫画、ビジネス書等、雑食系ブックラバー📚 歴史はちょっと苦手🤏 歴史初心者でもとっつきやすい本を教えてほしい😓 観劇はコロナにつき、お休み中。 コロナが落ち着いたら娘と観劇に行くことが夢。
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