普段は、本を選ぶときに、文学賞をとっているかどうかは
気にしていません。
しかし、今回はあえて”芥川賞”受賞作品を読んでみる
ことにしました。
(たまにはミーハー心を出していこうかと)
「おいしいごはんが食べられますように」は
第167回芥川賞受賞作品になります。
こんな人にお勧め
この本読んで思ったのは、組織の縮図だよなって事。
メインの人物が3人登場しますが、性別は別にして
誰かしらに当てはまると思います。
仕事をしていく上で損得勘定はどうしても
頭をよぎると思います。
では、何をもって損で、得なのか?
これは誰もわからない。
絶対的な正解がないからこそ、人間は悩むんですよね。
こんな方に是非読んでいただきたいです。
- 仕事がんばってるし、できないこともできるように努力してるけど
評価されてない感じがする - 苦手なことはやらないし、周りも求めない。
でも、今の立場を維持するのに必死。自分の得意なことで周りに認めてもらう。 - 会社ってこんなもんでしょ。
そこそこの努力で結果出せてるし、あとは適当に流しとこ。
実はこれら、登場人物3人の特徴なのですがね。
どうしても押尾さんに共感してしまう
なーーんか、押尾さん、誰かに似ているよな。
そう思いながら読んでましたが、何はともあれ
自分がこのタイプでした。
芦川さんは無理をしない。できないことはやらないのが正しいと思っている。わたしとは正しさが違う。違うルールで生きている。
おいしいごはんが食べられますように
職場で感じていたモヤモヤ。
この言語化できないものが何だったのか?
それがこの引用の部分。
違うルールで生きている。
頭でわかっているからと言って、
納得できるかどうかは別問題なのです。
わたしも芦川さん的存在が同じ部署内にいたとき
「何であの人ばっかり!」と、
いきり立っていた頃を思い出しました。
会社は社員にお金を払い、社員は会社に労働力を提供する。
会社の求める事が出来ない時に、どうするのか?
努力して出来るようになる人間と
努力を放棄して別の形で存在価値を高める人間。
必ずしも前者がよしとされないのが、切ないところなんですよね。
その場の空気感が影響する。
だから後者の人を周りの人間が大事にしていると
前者の人は「ずるい!」と思ってしまう。
押尾さん、見てるとホント辛くなるわ。
評価
面白度 ★★★☆☆
共感度 ★★★★☆
おすすめ度 ★★★★☆
仕事してる人は誰かしら当てはまるのではないでしょうか?
全部が一人の人物でなくとも、70%押尾:20%二谷:10%芦川、
みたいに3人の特徴がブレンドされた自分がいたりしませんか。
それは時に、瞬間瞬間に入れ替わったり。
押尾さんは正義、芦川さんは悪、とスパッと割り切れる
ものではないんですよね。
実際、私も数十年前に派遣で働いてた時は
芦川さん的な存在だった気もするしな。。。
自分の成長とともに価値観も変わっていく。
それにしても、ラストは余計イラっとさせますね。
悲しいかな、非常に現実的。
作者の思惑通りという事か。
