まるで自分事のように読ませていただきました。
中流。
いわゆる真ん中を表す言葉ですが
最も幅のある階級とも言えます。
上中下と3段階あるとしたら
他人と比較すると、自分は「中」を基準に
考えると思うのです。
Aさんは自分よりも稼ぎが多いから「上」。
Bさんは自分よりも学歴が劣るから「下」。
「自分」がまさに「中」。
他人次第で、「中」の定義は変化します。
こんな人にお勧め
あぁ、世知辛い世の中です。
世の中、「自分軸で生きていこう!」といった趣旨の
自己啓発本は多くでいていますが
どうしても他人と比較してしまうのが人間の性。
無理やり「他人と比較するのはやめよう」と
したところで、油断するとすーーーぐ、他人と比較して、
自己満足に浸ったり、自己憐憫に陥ったりしてしまうものなのです。
(ほんと、疲れるよね。コレ)
こちらの書籍は下記の方にお勧めです。
- 中流って何なのだろう?と思う方
- 下剋上エピソードが好きな方
- 自分はまさに中流で育ってきたと思う方
プライドほど厄介なものはない!
上流には決してなれない「中流」は、努力することによってプライドを形成する。そ して、「下流」を蔑んでプライドを増長させる。
下流の宴
桐野 夏生さんの解説の一部になります。
子供をいわゆる一流(いい大学に入って、いい企業に就職してもらう)
に育てたい目的は、他人から羨ましがられる為であり
中流からの脱却を図るためでもあります。
自分は中流から上流にはなれないし、なれなかった。
しかし、未来のある子供に上流にいってもらい
あわよくば自分も上流入りしたい。
そんな親の願いとは裏腹に、思ってもいない方向に
話は進みます。
中流にしがみつく由美子。
彼女は中流であり続けることができるのか?
自分は中流家庭で育った、今も中流家庭を築いている、
そう思っている方こそ、読んでほしい本であります。
(そもそも中流って言葉自体、定義があいまいですが。
何をもって中流?って感じなところ、ありますよね)
評価
エンタメ度 ★★★★★
どろっと度 ★★★☆☆
弱肉強食度 ★★★★☆
誰かよりも上の存在でありたい。
自分は今よりも下には行きたくない。
たとえ下に行ったとしても、世間からそう見られたくない。
見栄ってヤツは、ホント、生きずらくさせるものです。
この手の本を立て続けに2冊(「かけらのかたち」と本書)読んだら
さすがにおなか一杯になりました。笑
次は違うジャンルの本を読もうと思います。
